一度観たら忘れられない!世界中で愛される南米の巨匠自ら監修の「ボテロ展 ふくよかな魔法」、京都市京セラ美術館で10/8より開催


今年で90歳を迎え、今も創作活動に励んでいる南米コロンビア出身の芸術家、フェルナンド・ボテロ。今年公開されたドキュメンタリー映画『フェルナンド・ボテロ 豊満な人生』で波乱と苦悩に満ちながらも、アートの力を信じて創作活動を続けたボテロとの出会いを果たした人も多いのではないか。


人物も静物もすべてふくよかな独自のフォルムと色遣いで、一度観たら忘れられない個性を放つボテロの作品の数々が、ついに京都にやってきた!26年ぶりに日本で開催されるフェルナンド・ボテロの展覧会「ボテロ展 ふくよかな魔法」が、いよいよ京都市京セラ美術館で10月8日(土)から12月11日(日)まで開催される。


「モナ・リザの横顔」(2020年)


同館の青木淳館長は、現在同時開催中の「アンディ・ウォーホル・キョウト / ANDY WARHOL KYOTO」と合わせて鑑賞すると、1960〜70年代のコロンビアとアメリカのアーティストが、意味がないことを重要視する作品を違う形で表現していることが感じられるとコメント。第6章変容する名画では、オリジナルの名画と比較し、どのようにボテロが作品を解釈し、再構築したのか比較できるようになっている。



今回のボテロ展に学芸協力という形で携わった女子美術大学の神谷理華教授は、ボテロが「絵画は心地よくなければいけない」と心のまま楽しんでもらうことを願っていると解説。ちなみに本展覧会はボテロ自ら監修しているが、第1章初期作品は、日本側からの提案によって実現。今の作風を確立する前に、すでにその萌芽があったことがわかる10代から20代の作品を紹介している。



第2章静物では、ボテロがマンドリンを描く際、試しにサウンドホールを小さく描いたところ、膨らんで見えることを発見したという彼自身のブレークスルーポイントとなった作品も展示。静物画を描くように人物を描きたいと語っていたというボテロは、日常的なものの色や形にこだわり、独自の比率で描いた印象的な作品を展示している。




第3章信仰の世界では、宗教的なテーマに対してもユーモアと風刺をもってアプローチした代表作を紹介している。写真手前の「コロンビアの聖母」(1992年)は、聖母の涙が印象的な作品だ。




第4章ラテンアメリカの世界では、ボテロのターニングポイントの一つになったメキシコとの出会いから、そこで生きる人々を大胆な色遣いで描いた作品たちを紹介(写真上)。


また2019年以降の最新作として、大型キャンバスを裏返した上に青い線で下書きし、その下書きを残したまま水彩でドローイングすることで、作品に動きが生まれた連作も展示している。90歳を間近にした巨匠の新境地にも注目してほしい。第5章サーカス でもボテロらしい構図の色あざやかでどこか摩訶不思議な作品たちを堪能できる。


独特のボリュームのある画風で、一度観たら忘れられないボテロの作品たち。色、形、そしてリズムにこだわり、作品に意味を持たせないことで、観る者の自由な解釈の余地を与えている。国内で26年ぶりとなるフェルナンド・ボテロの大規模展をぜひ楽しんでほしい。



ボテロ展 ふくよかな魔法

【開催期間】2022年10月8日(土)~ 12月11日(日)  

【開館時間】10:00~18:00  ※入場は閉館30分前まで

【休館日】 月曜日 

【会場】  京都市京セラ美術館 本館 北回廊1階

【主催】  読売テレビ、読売新聞社、キョードー関西、京都市

【後援】  コロンビア共和国大使館

【協賛】  光村印刷

【協力】  ルフトハンザ カーゴ AG、NX 日本通運、FM802、FM COCOLO

【企画協力】NTVヨーロッパ

【公式HP】 https://www.ytv.co.jp/botero2022/ 

【お問合せ】キョードーインフォメーション 0570-200-888(月~土 11:00~18:00  ※日・祝休み)

【料金(税込)】 [当日券(平日)]一般・大学生/1,700円、中学・高校生/ 1,200円

       [当日券(土日祝)]一般・大学生/1,800円、中学・高校生/ 1,300円

※学生料金でご入場の際には学生証をご提示ください ※本券の変更・払戻・再発行・転売不可

※団体は20名以上 ※小学生以下無料