中国最新映画を堪能!「2022 大阪・中国映画週間」が11/11よりTOHOシネマズ梅田で開催。オープニングセレモニーで滝田洋二郎監督が語る


 日中国交正常化50周年を記念し、11月11日より大阪で初となる「2022 大阪・中国映画週間」がTOHOシネマズ梅田別館アネックスで開催される。開催に先立ち、ウエスティンホテル大阪でオープニングセレモニーが行われ、滝田洋二郎監督や中華人民共和国駐大阪総領事の薛剣氏らが登壇し、ゲスト対談を行った。



 NPO法人日中映画祭実行委員会理事長の耿忠(こうちゅう)さんは、「日中映画祭は今年で16年、私たちはいつも映画を通じて、日中双方の理解を目指して、両国で200本以上の映画を上映してきました。大阪で初となる開催に感謝いたします」とご挨拶。

 東京では何年も前から中国映画週間に参加していたという滝田監督は、中国の上海国際映画祭や北京国際映画祭の審査員として参加したり、中国の北京電影学院の審査委員長を務めたのが中国映画界と繋がるきっかけになっているという。現地の学生は日本の古典と呼ばれるような映画も熱心に鑑賞していることにも感心したという滝田監督が、中国映画に興味を持っていたところに声がかかったのが『聞煙』の話だったと自身初の中国映画を撮る経緯を語り、

「日本と中国、映画作りの方法論は違えど、徹底的にぶつかればすっと打ち解け、とてもクリエイティブになれると、貴重な体験をしました」と撮影を振り返った。

 中国映画の本流に話が及ぶと、滝田監督は40歳前後のスタッフが、ここ十何年の中国の経済成長のスピードは自分たちでも想像できなかったことや、忘れてはいけない人間の本質的なものを撮りたいと言われたことを明かし、

「映画は言葉も国境も超えます。国土が広い分エピソードも多いし、膨大な映画人口と興行で、映画産業を後押しすると思います。個人と個人が理解し合い、信頼しあって初めて国を超えたものができます。クリエイティブな人と力強い友情とエネルギーで新しいものを作っていきたい。新しいものを色々やりたいですし、中国のいろんな人との合作も企画しています」

と今後の構想を示唆した。

 最後に薛剣氏が「激しい変化から新しい題材が自然に生み出されています。そこから新しいポテンシャルも期待できますし、中国人と日本人と比較し、滝田監督の『おくりびと』もしかりで、その繊細さに違いがあると思っています。中国人は大作嗜好ですが、互いの違いが新たなものを生み出せば」と、新たな日中合作に期待を込めた。



 オープニングを飾ったのは、中国で大ヒットを記録した、脚本家として活躍していたチャン・チーユイの初監督作となるSFコメディ映画『月で始まるソロライフ』(2022)


『薬の神じゃない!(原題︓我不是薬神)』ウェン・ムーイエ監督が、深センにおいて、若者が起業する新時代を描いた最新作、『奇跡の眺め』(2022)、



 伝説のアニメーション監督、ワン・シューチェンとチャン・ユンガーによる『天書奇譚 4K 記念版』や最新アニメーション映画もラインナップされている。




大阪・中国映画週間は11月17日まで、全8本が上映される。

©NPO法人日中映画祭実行委員会