川上奈々美、タイトな撮影も「意外とかわいく撮ってもらった」『東京の恋人』下社監督と元町映画館で初日舞台挨拶


 俳優だけでなく監督としても活動している森岡龍と、『言えない気持ちに蓋をして』『プラネット・オブ・アメーバ』の人気セクシー女優・川上奈々美がW主演した『東京の恋人』が8月8日(土)より元町映画館、シアターセブン、8月21日(金)より出町座で公開される。



 新進気鋭の映画監督とアーティストの掛け合わせによる音楽×映画プロジェクト「MOOSIC LAB」より誕生した本作は、いまおかしんじ監督作品の音楽(『れいこいるか』『ろんぐ・ぐっどばい』)でも知られる下社敦郎監督の初長編作。東京60WATTSの音楽に乗り、かつて恋人同士だった男女の再会が青春の残り火を燃やす様子が詩情豊かに描かれる。MOOSIC LAB初のロマンポルノ的アプローチと話題の情愛シーンもナチュラルに描かれ、それぞれの人生を歩む二人の束の間の秘密のひとときに、心揺さぶられる。



 公開初日の8日(土)、上映前の舞台挨拶に下社敦郎監督と主演、満里奈役の川上奈々美が上映前の舞台挨拶に登壇した。ソーシャルディスタンスを取った状態ではあるが、満席の客席に「感無量です」(下社監督)、「感無量です。ずっと自粛していたので、神戸にいるなんて感動しますね」(川上)と瑞々しい挨拶をすると、司会の林支配人が「私も感無量です」とスタッフともども、『OP PICTURES+フェス』で川上の主演作を観て以来、存在感が凄すぎるとずっと話題にし、憧れていたことを明かした。

 

 やみくもにシナリオを書いていた時、昔から好きだった東京60WATTSより、好きに曲を使っていいよと言ってもらえたので、(MOOSIC LABの)企画書を書いたという下社監督。執筆中に偶然見た写真集の川上が「満里奈の感じに近かった」と主役にすることを決めていたという。一方、川上はオーディションと思っていただけに「あまり実感のない決まり方」だったそうで、「芝居をしたかったけれど出られず、くすぶっていた時だったので、(オファーに)すごく前のめりでした」と下社監督との初対面を振り返った。



 現場ではずっと疲れていたという下社監督は、舞台挨拶でも言葉少なめだが、それが「下社ワールド」と川上が説明。私語もないぐらいにタイトな6日間のスケジュールで撮ったという本作、川上は「作品を観るまで不安で仕方がなかったけれど、作品を観て、意外とかわいく撮ってもらったなと思いました。特に出会いのシーン!」と笑顔を見せた。そんな下社監督は「”下社ワールド”と言うのは、今日の神戸で封印!」とそこだけ語調を強める一方、音楽のことになると舌が滑らかに。『東京の恋人』公開を記念して、東京60WATTSの名曲「外は寒いから」と「ふわふわ」を収録した7インチシングルレコードがリリース(QRコードでダウンロードも可能)されたことを紹介。「同日公開のいまおかしんじ監督『れいこいるか』(音楽を担当)も観ていただけると、下社ワールドを堪能していただけると思います」と最後の最後にリップサービスを忘れなかった。暑い8月に、爽やかな風を運んでくれた川上奈々美と、舞台挨拶後にビデオメッセージを送ってくれた森岡龍。二人の魅力がたっぷり詰まった『東京の恋人』は14日(金)まで、元町映画館では1週間限定で上映!

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