内藤洋子、酒井和歌子主演作をはじめとする豪華ラインナップ!特集上映【 東宝青春映画の系譜(きらめき) 】 、シネ・ヌーヴォで10/30より開催


 1960年代に「明るく楽しい」 東宝映画 のカラーを逸脱した、新しい青春映画の数々が東宝から誕生した。変革の時代にどうしようもない不条理、しがらみや環境 、政治に抑圧され ながらも、自分の生き方を模索し、また男女の恋を不器用であっても成し遂げようとする若者たちを描いた鮮烈で多彩な作品を一挙22本上映する特集上映【東宝青春映画の系譜(きらめき) 】が、10 月 30 日 (土)よりシネ・ヌーヴォにて開催される。


 内藤洋子、酒井和歌子の 2 大ヒロインの作品を中心に、恩地日出夫、森谷司郎、出目昌伸と気鋭の監督たちの代表作をラインナップ。誕生前夜の 50 年代末、東宝青春映画の原点ともいえる美空ひばり、江利チエミ、雪村いづみの三人娘シリーズ第三弾『大当たり三色娘』から70年代の百恵=友和のゴールデンコンビによる秀作『潮騒』まで、東宝青春映画の系譜を見つめることができるシネ・ヌーヴォ主催の特集上映だ。




■『結婚のすべて』岡本喜八の鮮烈なデビュー作!

岡本喜八の鮮烈なデビュー作にして、青春映画の快作。アイドルスター雪村いづみを主演に迎え、平凡な見合結婚はまっぴらゴメンと情熱的な恋愛結婚に憧れる現代娘をモダンなセンスで描いた風俗コメディ。明るくのびのびとした個性で雪村いづみが好演し、岡本ならではのテンポの速さも話題になった。岡本の監督昇進を祝い、ノンクレジットでスターが多数友情出演。

1958年/東宝/白黒/ 84 分

監督:岡本喜八/脚本:白坂依志夫/撮影:中井朝一/美術:阿久根巌/音楽:馬渡誠一

出演:雪村いづみ、上原謙、新珠三千代、三橋達也、仲代達矢、団令子、山田真二、小川虎之助、堺左千夫




■『肉体の学校』三島由紀夫原作を岸田今日子×山崎努コンビで描く異色作

1998 年にイザベル・ユペール主演で映画化された 三島由紀夫原作を、その 30 年以上も前に岸田今日子主演で新鋭・木下亮が映画化。洋装店を経営する元男爵夫人(岸田)が、ゲイバーに勤める不思議な青年(山崎)とお互いの自由を縛らないという契約のもと同棲生活を始めるが…。 日本文学研究者ドナルド・キーンが三島の原作よりいいと評価 。 木下の奔放な演出が光る異色作。

1965年/東宝/白黒/ 95 分

監督:木下亮/原作:三島由紀夫/脚本:井手俊郎/撮影:逢沢譲/美術:竹中和雄/音楽:池野成

出演:岸田今日子、山崎努、中川ゆき、市川翠扇、木村俊恵、山村聰 、東恵美子、有馬昌彦、田中明夫、 神山繁




■『あこがれ』東宝青春映画スター、内藤洋子初主演の大ヒット作

テレビドラマ「木下恵介劇場『記念樹』」を山田太一が脚本した恩地日出夫の監督第5 作。 養護施設出身の 男女 が再会 して恋に落ちるも 、大きな境遇の違いの 中で思い悩む二人と周囲を描 いた恩地の出世作 。 東宝青春映画のアイドルスター・内藤洋子 が 初主演し、それまでの東宝青春映画の血は受け継ぎつつ、屈折した若者像も折り込み、等身大の青春映画となり大ヒットした傑作。

1966年/東宝/カラー/ 85 分

監督:恩地日出夫/原作:木下恵介/脚本:山田太一/撮影:逢沢譲/美術:育野重一/音楽:武満徹

出演:内藤洋子 、田村亮、 新珠三千代、 小沢昭一、乙羽信子、加東大介、沢村貞子 、小夜福子、賀原夏子




■『めぐりあい』東宝青春映画の頂点ともいえる、酒井和歌子の初主演作

川崎の工場街 、自動車工場で働く 職工 (黒沢 と部品問屋の 女性 店員 (酒井)の貧しいながらひたむきな純愛を描く傑作 。 初々しい魅力で人気を獲得 した酒井和歌子の初主演映画で 内藤洋子 に並ぶ東宝アイドル スタアとなった。 底辺に生きる 抑圧された男女の感傷と熱情 が 東宝明朗青春劇と融合し、骨太な純愛映画となって、東宝青春映画はここにひとつの頂点を極めた。

1968年/東宝/カラー/ 91 分

監督・脚本:恩地日出夫/脚本:山田信夫/撮影:田島文雄/美術:本多好文/音楽:武満徹、岡田和夫

出演:酒井和歌子、黒沢年男、 田村亮、進千賀子、森光子、有島一郎、黒沢博、池田秀一、桑山正一、菅井きん




■『赤頭巾ちゃん気をつけて』70年代東宝青春映画の幕開け、主演は岡田裕介

学園紛争のあおりで 東大入試が中止になった1969 年の冬、目標を失った受験生の 1日を描く庄司薫の芥川賞小説の映画化。隠し撮りや手持ちカメラなど斬新な映像、揺れ動く若者の心情 と“ 老成した 若者”像など、青春の光と影をみごとに描く。 シラケ世代における東宝青春映画の始まりを鮮やかに見せつけた名編。 主演の薫クンはその後東映社長 ・会長となり昨年 11 月に亡くなった 岡田裕介 。

1970年/東宝/カラー/ 89 分

監督・脚本:森谷司郎/原作:庄司薫/脚本:井手俊郎/撮影:中井朝一/美術:阿久根巌/音楽:いずみたく

出演:岡田裕介、森和代、富川澈夫、森秋子、中尾彬、風見章子、結城美栄子、山岡久乃 、宝生あやこ、南風洋子



■『潮騒』百恵=友和のゴールデンコンビによる文芸映画の傑作!

百恵=友和のゴールデンコンビの秀作。三島由紀夫の同名小説 4 度目の映画化で、前年の『伊豆の踊子』に続き文芸映画の巨匠・西河克己が監督、格調高い傑作となった。伊勢湾の小島を舞台に、男女の身分を越えた愛を描く。 嵐の小屋の中 、ずぶ濡れになった 2 人 のラブシーンは、 思春期のときめきや青春の躍動感 を描き切った名場面!

1975年/東宝 ・ ホリ プロダクション /カラー 9 3 分

監督:西河克己/原作:三島由紀夫/脚本:須崎勝彌/撮影:萩原憲治/美術:佐谷晃能/音楽:穂口雄右

出演:山口百恵、三浦友和、津島恵子、初井言栄、花澤徳衛、田中春男、丹下キヨ子、中村竹弥、有島一郎


他にも、『日本沈没』『八甲田山』など大作で知られる監督・森谷司郎の青春映画『育ちざかり』や、星由里子主演の『颱風とざくろ』、当時「若大将」シリーズで人気絶頂の加山雄三の同名大ヒット曲をモチーフに作られた『お嫁においで』など注目作がラインナップされている。


特集上映【 東宝青春映画の系譜(きらめき) 】

◎開催期間 :2021 年 10 月 30 日(土) 〜 1 2 月 10 日 (金)

◎開催場所 シネ・ヌー ヴォ (大阪・九条 )

電話 06 6582 1416

地下鉄中央線・阪神 なんば線「九条駅」徒歩3 分

◎企画 :KADOKAWA

◎料金 一般 1500 円、学生・シニア 1100 円、会員 1000 円、当日 5 回券 6000 円、シニア・学生 5 回券 5000 円、会員 5 回券 4500 円、前売 1 回券 1200 円、前売 5回券 5000 円


東宝青春映画の系譜(きらめき)

◆1960年代、映画ファンを魅了する新しい青春映画の数々が東宝から誕生した。それは「明るく楽しい」東宝映画のカラーを逸脱した、若者たちの魂の叫びが映画に込められた等身大の青春映画だった! 変革の時代にあって、どうしようもない不条理、しがらみや環境、政治に抑圧されながらも、自分の生き方を模索し、また男女の恋を不器用であっても成し遂げようとする若者たちを描いた鮮烈で多彩な映画の数々!! 内藤洋子、酒井和歌子の2大ヒロインの作品を中心に、恩地日出夫、森谷司郎、出目昌伸の気鋭の監督たち、そして前夜たる50年代末から東宝青春映画の系譜を見つめる22本! あの時代の煌めきと輝きを今!1957年/東宝/カラー/94分 監督:杉江敏男/原作:中野実/脚本:井手俊郎/撮影:完倉泰一/美術:村木忍/音楽:神津善行 出演:美空ひばり、江利チエミ、雪村いづみ、宝田明、山田真二、江原達怡、草笛光子、若山セツ子、伊豆肇◆当時人気絶頂の三人娘=美空ひばり、江利チエミ、雪村いづみが出演した『ジャンケン娘』(55年)、『ロマンス娘』(56年)に続くシリーズ第3弾。まっすぐ生きた時代、東宝青春映画の原点。三人娘がお手伝いさんに扮し、恋人探しに大騒ぎのミュージカル作品。当時のポピュラー・ソングやヒット曲満載で、恋と歌が明るく楽しく描かれる青春賛歌。東宝スコープ第1回作品。  このページのトップへ 1958年/東宝/白黒/84分 監督:岡本喜八/脚本:白坂依志夫/撮影:中井朝一/美術:阿久根巌/音楽:馬渡誠一 出演:雪村いづみ、上原謙、新珠三千代、三橋達也、仲代達矢、団令子、山田真二、小川虎之助、堺左千夫◆岡本喜八の鮮烈なデビュー作は青春映画の快作だった。アイドルスター雪村いづみを主演に迎え、平凡な見合結婚はまっぴらゴメンと情熱的な恋愛結婚に憧れる現代娘をモダンなセンスで描いた風俗コメディ。明るくのびのびとした個性で雪村いづみが好演し、岡本ならではのテンポの速さも話題になった。岡本の監督昇進を祝い、ノンクレジットでスターが多数友情出演。 このページのトップへ 1959年/東宝/カラー/72分 監督:堀川弘通/原作:石坂洋次郎/脚本:井手俊郎、岡田達門/撮影:小泉一/美術:村木忍/音楽:服部良一 出演:司葉子、青山京子、津島恵子、森雅之、山田真二、

www.cinenouveau.com