「どうやったら、世界は変わるの?」11/4シアターセブンで、韓英恵主演『アジアの純真』上映会&井上淳一(脚本)ティーチイン開催
北朝鮮による拉致問題で日本国内に反朝鮮感情が高まる2002年を舞台に、不当な暴力により姉を奪われた孤独な在日朝鮮人の少女と、その殺害現場を見て見ぬふりをしてしまった気弱な日本人高校生の出会いから、憎しみの連鎖によって生まれる悲劇までを描き、公開当時、大センセーションを巻き起こした韓英恵(『大和(カリフォルニア)』『菊とギロチン』)主演作『アジアの純真』。
2011年の公開から時を経て、戦後最悪と言われる日韓関係や、ワイドショーやSNSで反韓嫌韓ヘイトまがいの言葉が平然と語られる今、大阪・シアターセブンにて『アジアの純真』上映会が11月4日(月・祝)から6日までの3日間、開催される。4日の上映後は、脚本を担当し、この上映会を企画した井上淳一氏によるティーチインを開催予定だ。
井上淳一氏のメッセージ
あいちトリエンナーレの「表現の不自由展・その後」が中止になった最大の原因は慰安婦だ。誰も自分たちのことを、歴史を、振り返らない。この国が彼の国で何をしてきたか。足を踏まれた者にしか足を踏まれた者の痛みは分からないのだとしても、これは酷すぎるのではないだろうか。いつかどこかで見た風景。例えば、2002年。拉致問題が騒がれていた頃の、国を挙げての北朝鮮大バッシング。あの頃の空気にソックリだ。
『アジアの純真』は2003年にシナリオを書き、09年に撮影され、11年に公開された映画だが、この映画で描いたことと何も変わらない現実。そんな今だからこそ、『アジアの純真』を再上映したいと思った。幸い、全国各地で手を挙げてくれる同志がいた。主人公は言う。「どうやったら、世界は変わるの?」と。答えなんて出るワケがない。でも、問いかけるだけではダメだ。この映画が、考えるはじめの一歩になればと願っています。
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