MOOSIC LABファン必見!元町映画館発リモート短編映画『アワータイム』、5/11 20:00より配信スタート
新型コロナウィルスの影響で現在臨時休館中の元町映画館スタッフと、同映画館から発足した学生によるミニシアター応援団体、映画チア部神戸支部がタッグを組んで制作したリモート制作短編映画『アワータイム』が、5月11日20時より元町映画館Youtubeチャンネルにて無料公開中だ。
リモート映画制作の企画、脚本、キャスティングを担当したのは、元町映画館スタッフの石田涼さん。「臨時休館中にとにかく面白いことをしたかった。リモートでも映画館が一番に映画を作るだけで確実に話題になる。最初は話題づくり程度に考えてましたが、協力してくれる方が1人また1人と増えてきて、この人たちのことは裏切れないし、どうせやるなら見てくれる人があっと驚くような、いいもの作ろうという気持ちになりました」と、経緯や本作への意気込みを明かした。
監督は映画チア部制作映画第一弾の『KOBE OF THE DEAD』に引き続き、映画チア部の大矢哲紀。初監督作では、自らの脚本でゾンビ映画にチャレンジしたが、「前作の短編(『KOBE OF THE DEAD』)の内容が、かなり賛否両論だったため、今回は石田さんの脚本や伝えたいことがダイレクトに表現できるように意識しました。僕自身、まだ、人生経験も浅いため、実体験に添った脚本を大切にすることにしました」と社会人になった同級生の物語を監督した感想を明かした。
若手監督とミュージシャンのコラボレーションによる映画制作、上映を行うMOOSIC LAB(ムーラボ)を上映し続けている同館では、ムーラボ上映作品のゲストも多数来場。今やインディーズの音楽映画の聖地になりつつあるが、『アワータイム』ではムーラボ2019で長編部門で最優秀男優賞とミュージシャン賞をW受賞し、今夏公開予定の安楽涼監督作『追い風』で主演を務めたDEGが映画館でアルバイトをする大智役で出演。名曲「オーバーフェンス」を劇中で披露している。また、石田さんがライブハウスでイベンターをしていた頃から推しバンドだったという3SET-BOBのYUSUKEが、演技未経験ながらバンドマンの朝陽役で映画初出演。ミニアルバム「UNBALANCER」に収録の「それでもまだ」がエンディング曲に起用されている。
『KOBE OF THE DEAD』に主演した津田晴香、上野伸弥も出演。映画館が臨時休館し、アルバイトもできなくなった大智が、中学の同級生たちに声をかけてオンライン飲み会を始めるが、朝陽が声をかけたというゲストを待つうちに思わぬ乱入者が現れる。リモート映画が増える中、本作では難易度の高いワンテイク撮影に挑んでいるが、石田さんは「とにかく早く配信すべきだと思ったのでリモート映画を作ると決め、1日でプロットを書き、3日後にはメイン4人のキャスティングを確定。その翌日にオンラインでの顔合わせでプロットの説明をした際、DEGさんから『俺たちも誰が来るかわからないんですか?』と言われ、『その方が面白いね』と乗ってしまいました。4人にはシークレットでそのシーンに臨むことになり、準備がめちゃくちゃ大変で公開までに時間がかかってしまいましたが、間違いなくワンテイクでやったのは成功でした」と準備を重ねての撮影に手応えを感じたという。
臨時閉館中の元町映画館から生まれた、音楽映画の聖地らしいリモート制作短編。 過去に元町映画館で観たムーラボ作品を思い浮かべたりしてもよし、5月8日に配信スタートしたばかりの津田晴香主演によるリモート制作短編『はるかのとびら』と見比べてみるもよし。新型コロナ禍で仕事ができない若者のリアルと、彼らのささやかな楽しみに訪れる思わずサプライズは、見れば見るほど新しい発見があるはず!
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