『WAR ウォー!!』黙って見るのがツラい!驚き連続のボリウッド版『ミッション・インポッシブル』


 新作アクションに飢えている!マッチョに飢えている!ボリウッドに飢えている〜〜〜!!!コロナ禍の今、これぞエンタメやねん!みたいな作品は、日頃それをそんなに求めていない人にも、モリモリと元気を与えてくれるのではないだろうか。かくいう私も、最近2時間以内のボリウッドも増えてきた中、久々のインターミッションマークありのたっぷり尺、スパイアクションなのに、キレッキレのダンスありの『WAR ウォー!!』に釘付けになってしまった。さすが、昨年インド国内興行収入第1位に輝いただけのことがある、超超超スケールでっかいスパイアクションエンターテインメント。リメイクや続編続きのハリウッドより、身体能力の高い、脂ののったスター俳優が活躍するボリウッドの魅力が炸裂する!



 本作の主人公カビールを演じるのはリティク・ローシャン。屈強な体つきに頭脳明晰、相手の動きの先を行く、しかも無茶苦茶な命がけアクションもなんなくこなす、まさにスーパースター的スパイだ。そんなカビールが味方の高官を射殺したことから、インドの対外諜報機関RAWはカビールを追跡するため、若手実力派スパイのハーリドを派遣する。ハーリドは、父親が国家反逆罪に問われ、自らもそれを負い目に感じながら、自分は国のために働く人間になるべくカビールの元で訓練を重ねようと志願したかつての教え子だった・・・。


 ハーリドを演じるタイガー・シュロフは若手ながらも、テコンドーをベースに、キレッキレのアクションを披露し、リティク・ローシャン演じるカビールとまさに堂々と渡り合っている。スパイアクションだけあり、誰が敵で味方なのか、次のターゲットは誰なのかなど、推理面でドキドキハラハラさせられるが、何よりもすごいのがボリウッドながら、ほぼ海外の名所を渡りあるくような超豪華ロケによるアクションシーンの数々。マラケシュ、ポルトガル、北極圏、シドニー、そして空でのどんでもないアクションもある。ド派手なカーチェイスから、ガンアクション、体と体のぶつかり合いと、これだけの身体能力を持つ人のアクションを見ることができるだけでも、スカッとすること間違いなし。様々な人間模様を絡ませながらのこれぞエンターテインメントを突きつける本作、爆音だとか、応援だとか、黙して見るのは酷だけど、心の中でテンション上げて、存分に楽しんでほしい!


7月17日(金)よりシネ・リーブル梅田、7月31日(金)より塚口サンサン劇場、順次、京都みなみ会館にて公開