国際映画祭プログラマーの脚本による大原とき緒監督・主演作『BIRD WOMAN』、クラウドファンディングが2/5よりスタート


 初長編『ナゴシノハラエ』で、二世代に渡る兄と妹の禁じられた関係を女性の目から映し出し、福島の原発事故を描いた短編『早乙女』など監督として活動する他、俳優としても活躍している大原とき緒。独立映画鍋運営メンバーとして、西日本豪雨災害への支援のため発起人となって「Donation Theater」を立ち上げる等の活動も精力的に行なっている。その大原が監督・主演する短編『BIRD WOMAN』制作に向けての、クラウドファンディングが2月5日からスタートする(3月5日までの1ヶ月間)。



 100年に一度のパンデミックに見舞われる東京を舞台に、主人公トキが朱鷺(トキ)のマスクを着け、思いもよらぬ行動をとったことからはじまる女性たちの解放とエンパワーメントを、匿名性の負の部分にも踏み込みながら、鮮やか描く本作。撮影では、オランダ・アムステルダムのマスクアーティスト、ダフネがデザイン、制作したユニークかつ、アバンギャルドなマスクを実際に装着し、CGやアニメーションを加えず実写でBIRD WOMANを誕生させるという。



 脚本は、ロッテルダム国際映画祭で25年間プログラマーを務めたヘルチャン・ツィホッフ。今も映画祭プログラマーとして活動しながら、コロナのロックダウン時に、何本か書いた脚本のうちの1本が大原とき緒のために短編だ。膨大な数の映画を観てきたツィホッフが、本作では子ども時代から描き続けてきたドローイングのようなファンタジー要素溢れる、どこにもないユニークな脚本に挑んでいる。



 「女性が行きたいところへ行って、見たいものを見て、好きなものを好きと言える世界を願って映画を創っている」という大原は、『BIRD WOMAN』で昨秋の釜山国際映画祭の短編企画コンテストに参加、最終選考まで残ったものの、助成金を得ることができず、コロナで皆が大変な中、資金を集めることや制作を行うこと自体を悩んだという。だが、「閉塞感のある今だからこそ、私はこの映画を創りたい」という強い気持ちで『BIRD WOMAN』の撮影、完成に向けて準備を進めている。以下の動画メッセージでは『BIRD WOMAN』のパイロット版と共に大原からクラウドファディングでの支援をお願いするメッセージも寄せられている。国際的なスタッフたちと共に、今だからこそ私たちに必要な、新しい映画の誕生を、ぜひ支援してほしい。


クラウドファンディングは2/5から3/5まで。