緊急特別上映決定!パレスチナ映画『ラヤルの三千夜』(イスラーム映画祭3オープニング上映作品)

パレスチナでは“ナクバ(大災厄)”と呼ばれる1948年のイスラエル建国以降、難民の帰還はいまだかなわず、イスラエルの圧倒的な武力によるパレスチナの軍事占領が現在もなお続いている。そんな中、イスラエル建国70年に合わせた米大使館のエルサレム移転に抗議する、パレスチナ自治区ガザでのデモにイスラエル軍が発砲し、100人を超える死者が出た事態は更なる悲劇として、世界に新たな衝撃をもたらしている。今回、パレスチナに連帯を示すべく、イスラーム映画祭とユーロスペース主催で、世界40ヵ国で上映・称賛され、本年3月のイスラーム映画祭3で日本初公開されたパレスチナ映画『ラヤルの三千夜』の緊急特別上映することが決定した。

イスラーム映画祭3のオープニング作品として上映された本作は、パレスチナ刑務所で出産した女性の実話を基に、いまだ変わらず続くパレスチナ人への人権侵害と、そのような過酷な状況でも自尊心を失わず、母として子どもを育てる女性の逞しさ、無言の抵抗の持つ意味を教えてくれる骨太なヒューマンドラマだ。主人公ラヤルを演じるマイサ・アブドゥ・エルハディは、6月23日(土)より公開の『ガザの美容室』で、マフィアの恋人との関係に悩む美容室のアシスタント役を演じている人気女優。渋谷ユーロスペースにて6月16日(土)から1週間限定で上映される『ラヤルの三千夜』と、引き続き公開される『ガザの美容室』で、30年以上経っても変わらず過酷な状況下に置かれているパレスチナの人たちへ思いを馳せてほしい。