江口由美

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「生活保護の恩恵を受けたからこそ大きな衝撃を受けた事件を手掛かりに」 『スノードロップ』吉田浩太監督、出演の西原亜希さん、イトウハルヒさん、小野塚老さん、みやなおこさん、芦原健介さんインタビュー

 第19回大阪アジアン映画祭で、コンペティション部門作品として世界初上映された吉田浩太監督作『スノードロップ』が京都シネマで公開中、11月1日(土)より第七藝術劇場、元町映画館にて公開される 。※11月1日(土)元町映画館、第七藝術劇場、京都シネマ、11月2日(日)元町映画館、第七藝術劇場にて西原亜希さん(主演)、吉田浩太監督舞台挨拶予定 『Sexual Drive』(21)、『愛の病』(18)の吉田浩太監督が、自身の受給経験を鑑み、矛盾した生活保護の在り方に一石を投じる重厚なヒューマンドラマの本作で新境地をみせている。認知症の母の介護をひとりで担ってきた直子役には西原亜希、役所で直子の生活保護受給申請を担当するケースワーカー、宗村にイトウハルヒが扮し、手続きのプロセスで尊厳が踏みにじられるように感じる直子と、直子一家の生活安定のために担当者として受給決定に向け尽力する宗村の思いがすれ違っていく様を丁寧に表現している。制度自体の見直しもしかりだが、自分がよかれと思ってやっていることが果たして本当にそうなのか。立ち止まって考えてみたくなる作品だ。  本作の吉田浩太監督と出演の西原亜希さん、イトウハルヒさん、小野塚老さん、みやなおこさん、芦原健介さんにお話を伺った。