2024.10.21 13:10冤罪の被害者とその姉ではなく、等身大のふたりの人生を知ってほしい 『拳と祈り —袴田巖の生涯—』笠井千晶監督インタビュー 死刑囚として47年7か月を拘置所で過ごした後に釈放され、2024年10月9日に無罪が確定した袴田巖さんの人生とその闘い、姉秀子さんとの生活を見つめたドキュメンタリー映画『拳と祈り —袴田巖の生涯—』が、10月25日(金)より京都シネマ、10月26日(土)より第七藝術劇場、11月8日(金)より洲本オリオン、11月9日(土)元町映画館他全国...
2024.09.26 07:42「亡くなってから新しいことを知る時間があると思えば、少し救いになる」 母、東直子の小説を映画化した『とりつくしま』東かほり監督インタビュー 「もう一度、この世を見つめることができるとしたら」。東直子の小説『とりつくしま』を、娘で映画監督の東かほりが映画化した『とりつくしま』が、9月27日(金)よりテアトル梅田、10月18日(金)より出町座、10月19日(土)より元町映画館にて公開される。 ENBUゼミナール「シネマプロジェクト」第11弾作品となる本作。亡くなった...
2024.09.15 10:46「人と人とのつながりや思いやりは、人種や国境を超え、全世界共通」 『パドレ・プロジェクト~父の影を追って~』武内剛監督インタビュー 2歳で生き別れたカメルーン人の父を持つ、芸人「ぶらっくさむらい」として活動してきた武内剛。自らが監督・プロデュース・編集を務め、父を探してイタリアへ向かう旅を記録したドキュメンタリー映画『パドレ・プロジェクト~父の影を追って~』が、9月27日(金)よりアップリンク京都、9月28日(土)よりシアターセブン、元町映画館にて公開される。 映画...
2024.08.30 06:45「僕の映画というよりは、写真家としての石川真生の生き様、心に課したモットーの表現」 『オキナワより愛を込めて』砂入博史監督インタビュー 沖縄を拠点に活動し、土門拳賞や芸術選奨文部科学大臣賞などを受賞した写真家・石川真生が自作と沖縄を語るドキュメンタリー映画『オキナワより愛を込めて』が、2024年9月7日(土)より第七藝術劇場、元町映画館、20日(金)より京都シネマ他全国順次公開される。 監督は、アメリカ・ニューヨークを拠点に創作活動を行い、大学でも教鞭をとる砂入博史。沖...
2024.08.21 13:13二卵性双生児のような映画が映し出す多彩な女性の肖像と等身大のジェーン「ジェーン B.とアニエスV. 〜 二人の時間、二人の映画。」 ジェーン・バーキンが2023年7月16日に76歳で逝去してから、早1年が過ぎた。ちょうど、2番目の夫セルジュ・ゲンズブールとの間にできた次女で俳優のシャルロット・ゲンズブールが母ジェーンに迫った初監督作のドキュメンタリー映画『ジェーンとシャルロット』(2021)が同年8月に日本で公開されるというタイミングでの悲報に残念な想いを抱いたファ...
2024.08.20 12:25うんこの循環から旧石器時代へのタイムトリップまで、地球上の生き物の営みを探るアナザージャーニー 『うんこと死体の復権』関野吉晴監督インタビュー 世間からの鼻つまみ者に大きな光をあてるドキュメンタリー映画『うんこと死体の復権』(文部科学省選定作品)が、2024年8月23日(金)より京都シネマ、24日(土)より第七藝術劇場、元町映画館他全国順次公開される。 監督はグレートジャーニーで知られる探検家、医師の関野吉晴。50年間野糞をし続け、野糞の重要性を説く伝道師、伊沢正名氏、玉川上水...
2024.08.07 02:00多彩なアジア映画を目撃する月1上映シリーズ「OSAKA シネマスケープ 2024」大阪で9月よりスタート! 2024 年 9 月から 2025 年 2 月まで全 6 回、日本を含むアジア映画より、文化や人種、性別や年代、経済格差など多様な社会課題や人間模様をテーマにした、今、紹介すべき作品をお届けする連続上映企画「OSAKA シネマスケープ2024」が、大阪中之島美術館 1F ホールほかで開催される。2025 年 3 月 14 日〜23 日に...
2024.07.22 00:06「キャラクタライズされた毒婦というイメージではない姿を見てもらいたい」 和歌山毒物カレー事件の真相を検証した『マミー』二村真弘監督インタビュー 1998年7月に発生し、2009年5月、最高裁で林眞須美の死刑が確定した和歌山毒物カレー事件の真相を検証するドキュメンタリー映画『マミー』が、2024年8月3日(土)より第七藝術劇場、京都シネマ、元町映画館他、全国順次公開される。 一貫して毒物カレー事件の無実を訴え続ける林眞須美について、夫や長男、関係者へのインタビューを通して毒物カレ...
2024.06.25 12:15『ふたごのユーとミー 忘れられない夏』特別な絆と呪縛のはざまで 双子といえば、大抵の人が思い浮かべるのは「うりふたつ」とか、「見分けがつかない」という、いわゆる一卵性双生児ではないだろうか。わたしも自分が双子を妊娠しているとわかったとき、親しか見分けがつかない瓜二つの双子のイメージしかなかった。実際はいまだに間違われたことがないぐらい、双子どころか兄弟というよりは他人ぐらいに似ていない男の双子だった...
2024.06.22 13:08「この作品に関わっている時間全てがハイライト」『東京カウボーイ』の井浦新と藤谷文子が、元町映画館でアメリカ撮影の舞台裏や思いを語る 効率主義のサラリーマンが、出張先のアメリカ・モンタナ州の牧場でカウボーイ文化に触れ、人生を見つめ直すヒューマン『東京カウボーイ』が、6月22日(土)から元町映画館で2週間公開中だ。キャリア初期に山田洋次監督の弟子入りを志願し、山田組の海外現場を手伝った経歴の持ち主であるマーク・マリオット監督のもと、本作でアメリカ映画主演デビューを果たし...
2024.06.03 02:33出産後悩む女性に「命を生み出したのだから悩んで当然、大丈夫やで」と伝えたい〜『渇愛の果て、』有田あん監督とモデルになった女性が語り合う 劇団「野生児童」主宰の有田あんが、友人の出⽣前診断をきっかけに、妊娠・出産について取材をし、実話を基に制作した群像劇『渇愛の果て、』が、6月1日にシアターセブンにて公開初日を迎えた。 上映後登壇した有田監督は、制作の経緯について「ハルさんとは昔から近しい関係で、2019年ごろから妊娠中や出産後の悩みを電話で聞いていました。体...
2024.05.31 04:54『ちゃわんやのはなし -四百年の旅人-』朝鮮から薩摩へ。継承の歴史と伝統を守る覚悟 日本の陶磁器は日本の文化の中で、各地方の土の質に合わせて生まれ、それぞれの地域で誕生から現在に至るまで継承されていると漠然と思っていたが、本作はそんなわたしたちを、朝鮮陶工たちが日本で根付かせた薩摩焼の歴史と、その伝統と向き合い続けてきた各世代の沈壽官たちの物語に誘う。日本と朝鮮の歴史の交差点からはじまり、19世紀半ばのパリ万博、ウィー...